【葬式費用】低価格でも良い葬式を行うポイント3つはコレ!

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身内が亡くなった時、大切な故人を素敵に見送りたい気持ちはあるものの、すぐに用意できるお金には限りがあります。

何の知識もないまま葬儀を依頼してしまうと、オプション追加やプラン変更など次々と料金が上乗せされ、不必要なサービスなどへの出費など予想以上に費用がかかってしまう場合があります。

どのくらいの費用で自分の希望の葬儀ができるか、費用のどこを削るべきかなどを把握していると費用を抑えるポイントが見えてきます。

葬儀費用を抑えたい人が注目すべき点は「葬儀の種類」

冒頭で、何の知識もないまま葬儀を依頼してしまうと、次々と料金が上乗せされ、不必要なサービスなどへの出費など予想以上に費用がかかってしまう場合がある、と述べました。

そうならないためにも一般的な葬儀費用を把握し、複数の葬儀会社から見積りをもらい、それぞれ比較検討する方法が一番おすすめです。


ただし、見積りの比較は時間がかかる場合があります。早く葬儀を行いたい方にはおすすめしません。最近では、葬儀の規模やかたちが多様化し、選べる時代です。「豪華な葬式=良い葬式」とは限りません。

葬儀の種類はどのようなものがある?どれぐらいの費用が必要?

葬儀費用の内訳は

  1. 葬儀費用
  2. 接待や返礼品にかかる費用
  3. 宗教者に渡すお布施(寺院費)

の3つに分けられます。

この3つの中でも、葬儀費用は工夫次第で金額を抑えることができます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

主な葬儀の種類と費用

葬儀費用はどのような方法で葬儀を行うかにより金額が異なってきます。

一般葬の場合
  • 費用相場:100~300万円※規模によって異なります
  • 人数:50~300名ほど

一般的な葬儀で、お通夜と告別式を2日間で執り行います。ご遺体の搬送や通夜・告別式、火葬に必要な物品、香典をいただいた方への返礼品、人件費などが含まれます。

会葬者を身内だけにせず職場関係者や友人などに参列してもらいます。そのため、飲食接待費用※など他の葬儀に比べ高額になります。

※飲食接待費用
「通夜ぶるまい」や「精進落とし」など、通夜から葬儀にかけて会葬者にふるまう飲食費や人件費にかかる費用です。参列者の人数や料理の内容によって、金額が変わってきます。

一日葬の場合
  • 費用相場:30~100万円※規模によって異なります
  • 人数:30名程度

通夜法要なしの1日で火葬まで執り行います。親族中心に故人と縁深かった人に参列してもらいます。

家族葬の場合
  • 費用相場:50~100万円※規模によって異なります
  • 人数:20名~30名以下

一般的に親戚・特に親しい人など、限られた人数に絞ったそう規模な葬儀です。家族葬は参列者が少ないため、葬儀費用を安く抑えられるというイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

火葬式(直葬)の場合
  • 費用相場:15万円~25万円
  • 人数:10名以下

通夜・告別式を行わずにご遺体を直接火葬場へ運び、火葬のみを執り行います。僧侶を火葬炉の前に呼び、簡単なお別れの儀式をすることもあり、火葬式や炉前式とも呼ばれています。

ほかの葬儀形式に比べてかなり安く抑えられる上、時間を短縮できるメリットもあります。しかし、「葬儀を安く執り行いたい」という気持ちに囚われて、葬儀に必要なものまで削ってしまわないように注意が必要です。

ポイント1:どのような葬儀にしたいのか、何を重視するのかをしっかりと考えた上で、本当に大切なもの・必要なものを見極めて葬儀タイプを選びましょう。

接待や返礼品にかかる費用

通夜料理・飲料費

親族だけの葬儀であれば、会葬者人数分。一般的な葬儀であれば、会葬者の1/2以上の人数分の料理を用意します。

料金はおおよそ5000円/人~が平均的です。

  • 20名の会葬者の場合、料理20名分 100,000円~
  • 100名の一般的な葬儀の場合、料理50名分以上 250,000円~

という目安になります。

また、ご自宅で葬儀を行う場合は、料理を知人の飲食店に頼んだり、ご自宅で用意することも可能です。

飲料費は、出席者により大きく左右します。斎場の多くは21時までに通夜式を終了しなければならないため、通夜料理費用を上回ることはまずありません。

告別料理・飲料費

火葬中に火葬場の休憩室で告別料理をいただく場合と、火葬後に斎場に戻って告別料理をいただく場合とがあります。

一般的に会席膳を利用しますので、料金はおおよそ5000円/人~が平均的です。

  • 20名の会葬者の場合、料理20名分(100,000円~)
  • 100名の一般的な葬儀の場合、料理100名分(500,000円~)

という目安になります。

火葬場では2時間以内、斎場では概ね15時までに退席しなければならないので、飲料費が通夜料理費用を上回ることはまずありません。

ポイント2:自宅で葬儀を行う場合、自分で用意することも可能。手間はかかりますが、仕出しを頼むよりコストをカットすることができます。

返礼品

会葬返礼品は、1,000円から3,000円程度の茶や菓子・カタログギフトがよく利用されています。

  • 20名会葬者で1000円の会葬返礼品の場合、20,000円
  • 20名会葬者で3000円の会葬返礼品の場合、60,000円

という目安になります。

飲食接待費用は嗜好や会葬者数により大きく変動しますが,一般葬では、通夜料理を半人前以下で見積るため、家族葬とではさほど費用の差は生じません。

宗教者に渡すお布施(寺院費用)

読経していただいたこと、戒名(かいみょう)をつけていただいたことに対するお礼として、僧侶にお渡しするお布施(おふせ)代。地域や宗旨宗派によって金額は異なります。

マイナーな葬儀の種類

上で解説した葬儀方法に加えて、参考までに、次のような葬儀方法もあります。

市民葬・区民葬

市民葬(区民葬)とは、自治体と葬儀社が連携して執り行う制度で、直接葬儀社に依頼するよりも費用が抑えられます。自治体の基準を満たした葬儀会社がお葬式を執り行うので、安心感があります。

注意点としては、自治体なので、原則的に自治体の住民しか利用はできません。基本的に低額ですが、プランの内容は各自治体によって異なり、基本プラン以外は追加費用が発生することもあります。

福祉葬

「福祉葬」とは、生活保護法第18条に基づいて、葬祭扶助によって行われる葬儀のことを言います。生活保護を受けている世帯の方が亡くなり、葬儀費用を出せない場合に適用されます。

葬祭扶助で支給される費用は、搬送、火葬、納骨など最低限です。僧侶による読経や戒名の授与など宗教的な儀式の費用は適用外です。

葬儀にかかる費用はどのようにして支払う?

公的な給付制度

葬儀終了後に遺族が手続きを行うことで、葬儀費用の一部が支給される制度があります。社会保険や国民健康保険に加入していた場合、亡くなられてから2年以内に申請する必要があります。支給額や申請方法は各自治体によって異なりますので、担当窓口へ問い合わせてみましょう。

後払いやローンを活用する

お香典や葬儀ローン、遺産相続で支払うなど方法もあります。

お香典は、何人参列に来るか当日にならないとわからないため、予算が立てにくい、直葬などほぼ親族のみの葬儀の場合は香典が見込めないなど注意が必要です。

遺産相続で支払う

葬儀費用を支払う人が相続人の場合、相続財産から支払うことも可能です。しかし、葬祭費用として差し引けないものもあります。

葬祭費用として差し引けないものの例:

  • 香典返し費用
  • 墓跡や墓地の購入費用や墓地を借りるためにかかった費用
  • 初七日や四十九日法要

相続税の申告は故人が死亡した日から10ヶ月以内になります。

相続税申告書や必要書類、葬儀社からの領収証を所轄の税務署へ提出します。
葬儀費用は確定申告の対象外です。また、お香典は非課税のため確定申告の必要はありません。

ポイント3:葬儀の支払いは後払い、葬儀ローン、香典を使うなど多岐にわたります。遺産相続により相続財産から支払うこともできるので覚えておきましょう。

まとめ

後悔しないお葬式にするためには、どんな葬儀にしたいかを家族と話合ったり、エンディングノートなどに残しておくことが大切です。しっかりと準備をしておけば、葬儀の内容や費用面の不安が解消され、心にゆとりを持って見送りができるでしょう。