コーヒーは毎朝飲むのが習慣という方も多いのではないでしょうか。
サードウェーブコーヒーという言葉を耳にしたことはありますか?今回は、コーヒー好きなら知っておきたいサードウェーブコーヒーの特徴や魅力に迫ります。
今話題のサードウェーブコーヒーを知りたい!
第三の波、サードウェーブコーヒーとは?
2000年代から始まった新しいコーヒーの流行
サードウェーブコーヒーとは、アメリカ発コーヒーブームの「第三の波」です。2000年ごろから起こり、日本に入ってきたのは2015年頃といわれています。日本でブームが起きたきっかけは、同年にアメリカの人気店「BLUE BOTTLE COFFEE」が東京にできたことでした。
その後続々と店舗を増やし、日本に25店舗を展開しています。(2023年2月時点)
サードウェーブコーヒーの主な特徴4つ
サードウェーブコーヒーは次のように、明確な4つの特徴があります。
- シングルオリジン
- 浅煎りの豆
- 生産者を守る取引
- ハンドドリップ
サードウェーブコーヒーは、風味や品質へのこだわりはもちろん、生産者の生活にも目を向けた潮流です。その楽しみ方は、まるでワインのようですね。
ファースト・セカンドウェーブとの違いは?
ファーストウェーブは1800〜1970年頃、セカンドウェーブは1970〜2000年頃に起こりました。生産者と公平に取引し、上質なコーヒーを提供するサードウェーブに対して、ファーストウェーブは、庶民でもコーヒーが楽しめるよう、大量生産・大量消費が重視されました。セカンドウェーブはスターバックスコーヒーの誕生などが発端であり、深煎りコーヒーやラテが特徴でした。
参考:竹間勉(2021)「新版 コーヒー美味手帖」世界文化社
サードウェーブコーヒーのポイントを深掘り
シングルオリジン
これは、産地や農園、銘柄、精製方法などを特定したコーヒー豆を使ったコーヒーを指します。ブレンドと比較した良さは、生産者と焙煎者の意向や個性を楽しむことができることにあります。生産者の顔が見えるコーヒー豆もあり、味と一緒に熱意を感じ取れるのも魅力ですね。
浅煎りの豆
サードウェーブコーヒーは、豆本来の風味を楽しむ浅煎りの豆を使用することが多いです。一般的に浅煎りは酸味が強く、深煎りは苦味が強いです。コーヒーで感じる酸味は、豆本来の味であるといわれています。
浅煎りは、シングルオリジンの個性をしっかりと捉えられる焙煎度合いなのです。
参考:若松和紀(2018)「極める 愉しむ 珈琲事典」西東社
生産者を守る取引
多くの焙煎所では、仲介者を介さず、生産者とコーヒー店が直接取引するダイレクトトレードが導入されています。コーヒー豆産地には貧しい国も多いのですが、価格は先進国の仲介業者が決めることが多く、弱い立場の農家が満足に収入を得られないのが問題でした。
第3の潮流には、そういった問題を解決しようという動きも含まれています。
ハンドドリップ
ハンドドリップとは、フィルターとポットを使用して1杯ずつ丁寧に淹れる方法です。マシンを使うよりも提供までに時間がかかりますが、待ち時間をとってでもこだわりのコーヒーをゆっくり楽しみたいという考えが広まったともいえますね。
日本で楽しめるサードウェーブコーヒーのお店は?
BLUE BOTTLE COFFEE
水色のマークが特徴のBLUE BOTTLE COFFEEは、サードウェーブコーヒーの代表格です。創業当時、浅煎りやハンドドリップのコーヒーは珍しく、「コーヒー界のApple」という異名を持つほど革命的だったといいます。2015年には東京で初出店し、日本でもブームを起こしました。国内21店舗のほか、オンラインショップでもコーヒー豆を購入できます。
コーヒーグッズにもオリジナルロゴが入っており人気です。
BLUE BOTTLE COFFEE:https://store.bluebottlecoffee.jp/
丸山珈琲
1991年に軽井沢で創業したコーヒー店で、日本でのブームの先駆けです。創業者の丸山健太郎氏は、コーヒー界の権威であり、毎年開催されるコーヒー豆の国際品評会にも審査員として参加しているほどです。
そんな丸山氏自らが生産地で直接コーヒー豆を買い付けしており、それぞれの豆の魅力を生かしたコーヒーが飲めます。
丸山珈琲:https://www.maruyamacoffee.com/
オニバスコーヒー
東京を中心に小さなお店を展開しているオニバスコーヒー。バリスタ世界チャンピオンのお店で修行した店主が、こだわりのコーヒーを提供しています。穏やかな雰囲気が流れる店内は、お店の人との距離が近く、コーヒー豆の質問や相談にも乗ってくれる温かいお店です。
コーヒー豆はオンラインでも購入できます。
オニバスコーヒー:https://onibuscoffee.com/
まとめ
サードウェーブコーヒーは、個性のあるコーヒーを楽しみ、自分のお気に入りを見つけようとする文化です。この背景には、人それぞれ好きなものを見つけて、ゆったりと暮らそうといった価値観の広まりが見えてきますね。
最近ではオンライン販売をしているお店も多いので、お気に入りの1杯が見つかるはずです。