生活に欠かせないインフラの仕事|必要な資格や業種のこれから

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インフラ

生活に関わる大事な仕事

インフラ業界の仕事は、社会の基盤となる仕事と言っても過言ではありません。インフラ業界に関連する仕事にはどのような職種があるのか、給料はどのくらいなのかなどを見ていきましょう。

インフラ業界の仕事

インフラとは

インフラ(Infrastructure)とは、社会や経済活動を支えるための基盤や設備のことを指します。

具体的には、

  • 交通
  • 通信
  • エネルギー
  • 水道
  • 下水

など、生活や産業活動に必要な施設やシステムが含まれます。

インフラ業界の職種は?

日本でのインフラ関連の仕事には、以下のような職種があります。

土木技術者

道路、橋梁、ダムなどの建設や改修、維持管理を担当します。地形や地質を考慮しながら、安全で効率的な施設を設計・施工します。

建築技士

建物や施設の設計や施工管理を行います。住宅、商業施設、公共施設などの建築プロジェクトに関わります。

電気技師

電力インフラの設計、施工、保守管理を担当します。発電所、送電線、変電所などの電気設備の設計や運用管理が主な仕事です。

情報通信技術者

通信インフラの設計や構築、運用管理を行います。ネットワークシステム、通信回線、通信設備などの設計・保守が主な業務です。

水道技術者

水道インフラの設計や施設管理を担当します。水源の確保から配水設備の設計、水質管理までを行います。

環境技術者

環境保全や廃棄物処理など、環境に関するインフラの設計や運用管理を担当します。排水処理プラントや再生可能エネルギー施設の設計などが主な業務です。

これらの職種は、それぞれのインフラ分野で必要とされる技術や専門知識を持った人々が担当します。

インフラ業界で必要な資格は?

インフラ業界で働くために必要な資格は、職種や専門領域によって異なります。いくつかの一般的な資格を挙げてみましょう。

土木技術者免許(一級、二級、三級)

土木工学に関する専門知識や技術を持つことを証明する資格で、建設やインフラ整備の分野で必要とされます。

建築士免許(一級、二級)

建築設計や建築工事の監理に関する専門知識を持つことを証明する資格で、建築関連の仕事に従事する際に必要です。

電気工事士免許(一種、二種)

電気工事に関する専門知識や技術を持つことを証明する資格で、電気設備や通信設備の設計や施工に従事する際に必要です。

情報処理技術者資格(基本、応用)

情報技術に関する専門知識や技術を持つことを証明する資格で、情報通信インフラの設計や運用に従事する際に役立ちます。

環境関連資格(環境計量士、環境マネジメントシステム監査員など)

環境保全や廃棄物処理などの分野で活動するための資格です。

運輸関連資格(運転免許、航空管制官資格など)

道路、鉄道、航空などの交通インフラ関連の仕事において必要な資格です。

これらの資格は、各分野での専門知識や技術を証明するものであり、求人情報や雇用主の要件によって必要な資格が異なります。また、実務経験や専門学校や大学での学位も求められる場合があります。

インフラ業界の給料は?

インフラ業界の給料についての具体的な例を出典と共に紹介します。以下は、国内のインフラ関連職種の平均年収に関するデータです。

土木エンジニア

平均年収:500万円~800万円
出典:「リクナビNEXT」2023年調査結果

電気エンジニア

平均年収:500万円~900万円
出典:「doda」職種別年収ランキング 2023

機械エンジニア

平均年収:500万円~850万円
出典:「マイナビ転職」2023年エンジニア年収調査

プロジェクトマネージャー

平均年収:700万円~1200万円
出典:「エンジャパン」2023年PM年収調査

建設労働者(技能労働者)

平均年収:300万円~500万円
出典:「建設業労働者の賃金動向」国土交通省調査 2023

 ITインフラエンジニア

ネットワークエンジニア:平均年収600万円~1000万円
出典:「doda」ITエンジニア職種別年収ランキング 2023

管理職

部長クラス:平均年収900万円~1500万円
出典:「日経HR」管理職年収調査 2023
課長クラス:平均年収700万円~1100万円
出典:「日経HR」管理職年収調査 2023

給料幅の出る要因

  • 地域差:都市部(東京、大阪など)は地方よりも給料が高い傾向に
  • 企業規模:大企業ほど給料が高いことが多い
  • 経験と資格:専門的な資格や長年の経験があると、給与はさらに上がりやすい

上記のデータは、各求人サイトや業界団体が発表している年収調査に基づいています。

これらの調査は、インフラ業界における代表的な職種の年収を示しており、最新の情報を得るためには、各サイトの詳細な調査結果を確認することをおすすめします。

インフラ業界のこれから

日本のインフラ業界は、高度な技術や豊富な経験を持つ専門家が活躍し、国の経済や生活の基盤を支える重要な役割を果たしています。日本のインフラ業界の現状とこれからの展望についていくつかのポイントを挙げてみます。

高度な技術力と安全性の確保

日本のインフラ業界は、世界的に高い技術力と安全性を誇ります。特に地震や台風などの自然災害に対する防災技術や耐震設計は、国際的に高い評価を受けています。

老朽化した施設の更新・改修

日本のインフラは長年の利用や自然災害などによって老朽化が進んでおり、施設の更新や改修が必要とされています。特に道路や橋梁、水道施設などのインフラは、定期的なメンテナンスや改善が求められています。

地域間格差の解消と地域再生

都市部と地方におけるインフラの格差や老朽化が顕著化しています。地方においても、安全で快適な生活を支えるためのインフラ整備が求められており、地域再生や地域活性化の観点からの取り組みが重要です。

持続可能な社会基盤の構築

持続可能な社会の実現を目指し、再生可能エネルギーや環境配慮型のインフラ整備が進んでいます。エネルギー効率の向上やCO2排出の削減、自然環境への配慮などが重要なテーマとなっています。

デジタル技術の活用とスマートシティの実現

IoT(モノのインターネット)やAI、ビッグデータなどのデジタル技術を活用し、インフラの効率化や運用管理の向上が進んでいます。スマートシティの実現に向けた取り組みも進行中です。

スマートシティとは

スマートシティとは、情報通信技術(ICT)やデータ分析を活用して、都市のインフラやサービスを効率的に管理・運営し、住民の生活の質を向上させる都市のことを指します。スマートシティのコンセプトは、エネルギー消費の削減、交通渋滞の緩和、安全性の向上、環境負荷の低減など、多様な都市課題の解決を目指しています。

これからの日本のインフラ業界では、地域間格差の解消や環境への配慮、デジタル技術の活用などが重要な課題となるでしょう。持続可能な社会基盤の構築と安全性確保に向けた取り組みが、さらなる発展をもたらすことが期待されています。

インフラ

インフラは生活の基盤

まとめ

インフラ業界で働くことは、社会の基盤を支え、人々の生活をより良くする重要な役割を果たすことです。この業界での仕事は、やりがいや責任が大きい反面、自分の努力が目に見える形で社会に貢献できる充実感を得られます。技術や知識の向上を続けることで、キャリアを長期にわたって築くことができるでしょう。

インフラ業界で働くことで得られる経験とスキルは、将来の可能性を広げ、社会に貢献する喜びを感じることにつながるでしょう。