生命保険は加入すべき?保険の種類、保険料、メリットデメリットを解説

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生命保険

生命保険、よくわからないなあ…

生命保険って入るべきなの?保険料ってありえないくらい高いんじゃ・・・よく聞く生命保険ですが、実際に生命保険とはどのようなものなのか知らない方も多いでしょう。

今回は生命保険に加入は必要か、そもそも生命保険とは、保険料やメリットデメリットなどを交えて解説しています。

生命保険

生命保険とは

生命保険とは、簡単に言えば生活保障の仕組みです。自分の死亡・怪我・また介護の備えをおこなう、つまり自分や家族を守ることができる「リスクに備える」ものと言えるでしょう。

知っておきたい生命保険用語:

  • 契約者・・・・保険会社と保険契約を結び、保険料を支払う義務のある人
  • 被保険者・・・生命保険の対象として保険がかけられている人
  • 受取人・・・・契約者が定めた保険金などを受け取る人

生命保険の仕組み

生命保険は「相互扶助」という仕組みを採用しています。相互扶助とは、助け合いの仕組みのことで、相互扶助により大勢の人がお金を出し合い必要な時に大きな保証を受けることができるようになっています。

加入者同士の助け合いのようなもの、と考えると分かりやすいかもしれません。

生命保険の加入率

生活保険文化センターによると、2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査」(2021年12月発行)では、生命保険(個人年金保険を含む)の世帯加入率は89.8%と高い加入率うかがえます。

参照:生活保険文化センター

生命保険の種類

生命保険は3つの種類に分けることができます。

  • 定期保険
  • 終身保険
  • 養老保険

それぞれ解説していきます。

定期保険

保障が一定期間に定められている保険です。「掛け捨て型」の保険が一般的です。

掛け捨て型の場合は、解約時に払戻金がない、もしくはほとんどありません。

終身保険

保障が一生涯続くタイプの保険です。

養老保険

保障の期間が定められている保険です。養老保険は保障の期間が満了すると、満期保険金を受け取ることができます。

生命保険と損害保険

生命保険と損害保険は、「何に対するリスクに備えているか」で分けることができます。

  • 生命保険は「ヒト・命・体のリスク」に備える保険
  • 損害保険は「モノに関わるリスク」に備える保険

生命保険、損害保険の2つにあたる保険もあります。

生命保険

ヒト・命・体のリスク

生命保険・損害保険

生命保険・損害保険両者にあたる保険

損害保険

モノに関わるリスク

  • 終身保険
  • 死亡保険
  • 定期保険
  • 学資保険
  • 収入保障保険
  • 個人年金保険 など
  • 医療保険
  • がん保険
  • 介護保険
  • 就業不能保険 など
  • 火災保険
  • 地震保険
  • 自動車保険
  • 個人賠償責任保険 など
生命保険

入っておくと安心

生命保険のメリットとデメリット

メリット

  • 万が一の死亡リスクに備える
  • 生命保険料控除で節税できる
  • 相続税対策ができる

万が一の死亡リスクに備えることができる

生命保険は加入した日から大きな金額を用意することができ、万が一の死亡リスクへの備えとなります。特に家族がおり、自分が大黒柱として家族を支えている場合には生命保険に加入していると安心です。残された家族が何十年も生活できるだけの生活費を確保することも可能です。

所得税と住民税が軽減できる

生命保険料を払っていると、課税される所得を減らすことができます。これは「生命保険料控除」と呼ばれ、所得税と住民税が対象となり、保険料の一定額を所得から控除することができます。被保険者本人が受け取る給付金は非課税扱いです。

相続税対策ができる

保険金の受取人を指定し、相続税の非課税枠を利用することで相続税対策ができます。

デメリット

  • 保険料がかかる
  • インフレのリスク
  • すぐに解約すると損する場合がある

保険料がかかる

保険に入ると保険料がかかります険料を払うことで大きな保障を得ることができるため、デメリットのカテゴリには入らないかも知れませんが、加入すると保険料を払う必要があります。

インフレのリスク

インフレはいつ起こるかわかりません。インフレにより、貨幣価値が変化し、保障に過不足が生じる可能性があります。必要に応じて内容を見直す、保険金額が変動する保険を選ぶなどを検討しましょう。

すぐに解約すると損する場合がある※貯蓄性の商品の場合

貯蓄性の高い保険の場合でも、受け取れる解約返戻金が払い込んだ保険料を下回るケースがあり、契約から短期間で解約した場合に損する場合があります。貯蓄性のある保険商品に加入する際には計画的に加入を検討することが大切です。

生命保険は必要か

生命保険は強制で入るものではありませんので、必ずしも全員に必要というわけではありません。しかし、万が一の場合を考えて備えておくほうが良いというケースもあります。

生命保険に入っておいた方が良い人

医療費が不安な人

病気やケガはいつ起こるかわかりません。また、医療費が必要となった場合にまとまったお金がないと必要な治療を受けることができないことも。公的な医療保険ももちろんありますが、重い病気になってしまい公的医療保険では医療費がまかなえない場合に、民間の医療保険で補うことができます。

家族を扶養している人

家族の大黒柱として、経済的に家族を支えている場合は生命保険での保障を確保しておくと安心です。自分が万が一亡くなった場合、収入がゼロになってしまうと残された家族が生活苦となってしまいます。そのような事に備える意味でも生命保険に入っておくと良いですね。

生命保険の保険料

生命保険の保険料構成

保険料は純保険料と付加保険料の2つで構成されています。

  • 純保険料:保険金支払いのための財源
  • 付加保険料:保険会社の会社運営の必要経費

保険料の計算

生命保険料は3つの基礎率をもとに計算されます。純保険料は予定死亡率と予定利率、付加保険料は予定事業費率に基づいて計算される仕組みです。

3つの基準率は下記のとおりです。

  • 予定死亡率:過去のデータをもとに、将来の死亡率を予測したものです。平均寿命が伸びている昨今では死亡率が低くなるため、保険料は下がる傾向にあります。
  • 予定利率:保険会社が契約者に約束する将来の運用利回りのことです。
  • 予定事業費率:保険会社運営に関わる諸経費の割合のことです。この諸経費は保険料に組み込まれています
予定利率が引き下げられた場合はどうなる?

掛け捨て型の生命保険は影響が小さいとされています。掛け捨て型の保険は、解約払戻金もほぼなく、保険料が低めに設定されているためです。

配当金が出るケースもある

保険には「利差配当」という予定利率からの剰余金に限定して配当出す保険や、「無配当」の保険もあります。

配当金ができるケース

  • 3つの予定率と実際の率に差があり
  • 剰余金がある
剰余金とは

利益差・費差益などにより、毎事業年度末の決算時に生じる「余りのお金」のことです。余りが生じた場合に、剰余金の還元として契約者に分配されるものが配当金です。

生命保険と医療保険の違い

生命保険も医療保険もヒトを対象としている保険です。そのため医療保険も生命保険の一部と考える場合が多くあります

双方の違いは以下の通りです。

  • 生命保険は、被保険者が死亡したり高度障害状態になった場合、被保険者の家族に保険金が支払われる仕組みです。
  • 医療保険は、被保険者が病気やけがで入院や手術をした際に、被保険者に給付金が支払われます。

生命保険と貯蓄の違い

生命保険と貯蓄、両者ともに万が一の経済出費に備えるものです。大きな違いは、保険は加入後すぐに希望額を備えることができる点です。貯蓄の場合、始めてすぐに必要金額を備えることは難しいでしょう。

生命保険選びのポイント4つ

  1. 加入の目的
  2. 保障金額
  3. 保障期間
  4. 保険料

加入の目的

加入の目的は

  • 誰のために入るか?ー経済的に支えている家族がいるのか、将来家族を持つ予定なのかなど
  • どのようなときのために入るのか?ー病気やケガ、介護費、自分がなくなった場合の経済費など

この2点を考えて検討する必要があります。

保障金額・期間

保障金額は加入者のライフスタイルによって大きく変わります自分の貯金額や日ごろの生活費などを書き出して、おおよその保障額を計算する必要があります。保障期間に関してもいつまで備えるかを検討しなければいけません。例えば、子供が独立するまで、定年退職年齢までというような設定の仕方があります。

保険料

保険料は必ず「払える範囲」で設定しておくことが大事です。保険契約を結んだものの、保険料が払えなくなったとなると本末転倒です。保険会社のホームページには保険料シミュレーターで、保険料を前もって試算できる会社もあります。

ぜひ活用しましょう。

保険

必ず「払える保険料」で

まとめ

生命保険に加入する際には「加入目的」を明確にしておく必要があります。生命保険選びは「誰のため」「どんなときのため」かを明確にしてから進めるとよいでしょう。

自分がどのリスクに対して備えたいのか、どのような種類の保険があるのか、保険料は支払えるのかなどを理解して保険加入を進めていきましょう。